コラム

hummingbird No.51 「どう生きるか」

大きな災害が世界中で起こっています。
今年の8月は、身構えていたほどの暑さはそれほど無く、「涼しいね」という言葉を何度も発しました。
まさに『拍子抜け』という感覚と、同時にどこかソワソワする部分もありました。
国内の災害ニュースを目にしては、自然の猛威を前に考えさせられることが多くありました。
そしてこの度の氷河崩落、大洪水。昨年起きたスイスの氷河崩壊の原因は地球温暖化による永久凍土溶解と言われていますが、気候変動は主に人間活動が引き起こしているということを考えると、やはり私たち一人一人の在り方が問われているのではないでしょうか?

さて、いよいよ夏も終わり。
みなさま夏休みはどのように過ごされましたか?
私は夏の始まりに腰を骨折したことで、前半は制限のある生活をしておりました。
骨折自体初めての経験だったのですが、腰ということで“起き上がる”“寝返りをする”といった動作がとても痛く、ただただ“天井を見る”という時間もありました。そうそうないそんな時間の中で、「何もしない時間」の尊さを感じてみたり、日常当たり前にしていることができない不自由さをしみじみ感じました。
骨折の前日まで、ボクササイズなど楽しんでいたのですが、もちろんそんなことは出来なくなってしまい、せっかくついた筋肉もあっという間にぷよぷよ化、「身体は正直だ」と身に沁みました。
(今はすっかり完治し、まずはストレッチからはじめ徐々に動き始めています。)

若い頃とは違い、自分で意識して動かさなければ衰えていくばかりの体になり、今更ながら自分の体を大切に扱っていないことにハッとしました。いつも頑張ってくれている身体に感謝して大切に意識してみると、きちんと答えてくれるありがたいものを持っていますよね。からだを作るひとつである『食」はどうでしょう?そのからだは喜んでいますか?
忙しかったり、何かに夢中になっていたりで自分の身体の声に耳を傾けず惰性で過ごしているといつか悲鳴を上げてお知らせしてくるのかもしれません。
自然も同じ、その偉大さや大切さに私たちは感謝を忘れているのかもしれません。

体調が回復したところで、息子の希望であった『紀伊』への旅も実現できました。
車窓から見える山、川、海。緑は濃く、透明度が高く、浮き輪に身を預けひたすら波に揺らされながらまぶしい水色の空に心癒される。沈みゆく夕日が薄明光線で熊野の山を包み込む神秘的な景色は今もしっかり心に焼き付いています。美しい自然の中に乱立する太陽光パネルが景観を損なうという話題もありましたが、紀伊の山々はとても神々しく守られていて安堵と感動と同時に味わいました。大切な誰かに見せたいと思う様な、もう一度見たいと思う様な心奪われる景色、皆さんにとってのそれはどんな思い出ですか?

本当に守りたいもの、本当に大切にしたいものは何でしょう。
コラムno.3でご紹介したことのあるネイティブアメリカンの言葉。
「どんなことも7世代先まで考えて決めなければならない。」自分たちの先の先のもっと先の未来を見据えて行動する。
自然から沢山の恵みをいただいて生かされている私たち、その一つ一つがどれほど尊いことなのか、物にあふれる日常からは少し遠いところに在って気づけないかもしれません。生まれた時からそんな環境なのですから、なかなか難しいかもしれません。
今日食べたもの、今日身に着けているもの、さっきまで手にしていたもの、それらの根源は何だろう?とほんの少しでも心を向けてみる。限りある命の残された日々をどう生きるか、普段考えもしないかもしれないそんな問いに少しでも向き合ってみたら、2026年の残る4か月の過ごし方も、一日一日も、一瞬の選択もいつもと違う道が開けているかもしれません。


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