施工事例

2023年8月-道路安全施設工事(大型標識更新工)

私たちが日常の生活で目にする道路標識には、案内標識、警戒標識、規制標識、指示標識、それらに付置して標識の意味を補助する補助標識があります。
案内標識は目的地・通過地の方面や方向、距離、路線番号などを表示するもので、本工事はその更新工事です。設置方式は「片持式(オーバーハング式)」で、支柱を道路端(歩道部)に建柱し、道路の上空に張り出した部分に標識板を取り付けました。
案内標識は、標識板と梁、支柱、基礎から構成されていて、「建築限界」では道路の安全な通行確保のために道路上空4.5m以上の空間に構造物などを配置することが定められています。本工事のように車道上空に標示板が設置される片持式では0.5mの余裕を確保し、道路面から標識板下まで5.0mを標準設置の高さとしています。
(参考=国交省HPより)

新しく設置された標識の基礎部はバイブロハンマーを用いて振動により鋼製基礎(H400x5500)が打ち込まれていますが(抵抗板付鋼製杭基礎工)、この工法には従来のコンクリート製直接基礎に比べて施工上に大きなメリットがあります。
本工事を例として、撤去された旧標識に使用された基礎コンクリートは5.61m3(立方メートル)でしたが、新設の根巻コンクリート量は0.38m3で、この基礎コンクリート量の違いは、掘削と発生土の量、型枠の大きさ、コンクリート打設、養生期間、埋め戻しと転圧等の工程に大きな差を生じさせます。一般的にコンクリート基礎では掘削から養生まで10日前後の時間を要するのに対して、打込式鋼製基礎では鋼製基礎と支柱設置、標識板設置の工程に1日を要さないと言われています。
本工事においても工事は順調に進み、工事中の歩道の利用制限も最小限に抑えることができました。


工事名:道路安全施設工事(大型標識更新工)
工事場所:一般国道462号/本庄市西富田地内外