国土交通省は車両用防護柵を「主として進行方向を誤った車両が路外、対向車線または歩道等に逸脱するのを防ぐとともに、車両乗員の傷害および車両の破損を最小限にとどめて、車両を正常な進行方向に復元させることを目的とし、また、歩行者および自転車の転落もしくはみだりな横断を抑制するなどの目的をそなえた施設」と定義しています。
防護柵は道路の区分や速度設定、設置個所に想定される発生被害の大きさや付近の環境によって種別が分かれ、種類もガードレール、ガードパイプ、ガードケーブル、ボックスビームなどがあります。
本工事はこれまで設置されていたガードレールを舗装とともに撤去し、ガードパイプを新たに設置、舗装を復旧するものでした。
現場は街中から出た箇所にあるやや緩めのS字カーブ地点でした。建ち並ぶ住宅方面からは合流する道路はあるもののいずれも丁字路の形で信号もなく、比較的車両がスピードを出しやすい環境にあると考えられます。工区内には事故発生跡の様子も見られました。
施工後、現場周辺の住民の方々から声をかけられた「歩道が広く感じるようになった」、「以前よりも歩きやすくなった」という言葉から、少なくともこれまでが歩きやすくなかった様子が想像されました。
ガードレールの面的なビーム形状(平板350mm幅)がパイプ形状に変わって見通しが良くなったことが印象に変化を与えた可能性も考えられますが、その歩きやすさが安全確認の余裕を生み出し、事故防止に結びつくことが期待されます。
工事名:道路安全施設工事(防護柵修繕工)
工事場所:一般国道254号/比企郡小川町小川地内