秩父市山田地内の本工事現場へは横瀬町から丸山までを結ぶ森林管理道丸山線を利用しました。丸山線が始まる横瀬側の「寺坂棚田」では四季を通して自然の風景を楽しむことができます。特に、田植え、稲刈りをはじめ、ホタルかがり火まつりや彼岸花まつりの時季には多くの人々が足を運び、武甲山を背景にした景観は写真ファンの絶好のスポットになっています。
一方、丸山線は埼玉県県民の森、埼玉県青少年総合野外活動センター(彩の国グリーンビレッジ)へと連絡し(所により現在は通行制限あり)、歩きで、自転車で、またバイクで豊かな自然の中を上る姿や、バードウォッチングを楽しむ光景も多く見られます。
本工事現場脇には秩父盆地を見下ろすことができる「盆地の見える丘」があり、ここに設置されたローカル局のちちぶエフエムの電波塔から秩父盆地に向けて地元の話題が送り届けられています。
現場は盆地の見える丘に接する駐車場から麓側の斜面です。一部が崩落して使用不能となったものを「山腹崩壊地の森林への復旧」を工事目的として、水路工93.5m、木柵工220.0mその他によって復旧させるものです。
急な斜面への資材の小運搬をはじめ、掘削、斜面整形、倒木処理、土砂運搬等々の作業のために重機で乗り込まなければなりません。十分な安全対策のもと、全面的に現場に合わせた細やかな工夫が不可欠となりました。
現場の厳しい条件とは裏腹に、休憩時間には野鳥の声に耳を澄ませ、澄んだ空気を吸いながらリフレッシュできることは安全管理への意識や集中して作業することの助けにもなりました。また、本工事の現場を担当したのは若き女性監督でしたが、監督を中心に笑顔と活気があふれる現場だったことも印象に残る現場でした。
工事名 : トヤバ山村安全対策工事
工事場所 : 秩父市山田トヤバ地内
工事期間 : 2022年5月-2022年11月