施工事例

2022年3月 - 3下南二第102号 ほ場整備工事

現場から1kmほどには縄文時代前期(5500~6000年前)大規模な環状の貝塚と集落を再現する形で整備された水子貝塚公園があり、5棟の竪穴式住居が復元され、縄文時代の様子を知ることができます。
その貝塚公園の向いの水宮神社は室町時代に修験寺として創建され、神仏曖昧に時が経ちましたが明治時代の神仏分離令を機に「水宮神殿」に、平成5年に水宮神社に改められました。社殿前には狛犬ならぬ狛蛙が並んでいます。その昔、人間のように2本の足で立って歩きたかった蛙が熱心に願をかけてようやく願いがかなったものの、立ってみたら目が後ろ側にあって歩きにくく、元に戻してほしいと再び願をかけるも神様はころころ変わる蛙にあきれかえり知らん顔。そこで大日如来が元に戻してくれ、二度と二本足で立とうなどと思わなくなったと伝えられています。蛙は「旅先から無事かえる」、「失くし物がかえる」、「若がえる」などとかけられ、今も願かけにお参りされる人が多くいます。

本工事は、ほ場整備工事として何枚もあった田んぼを区画整理し、農道の整備、農業用用排水路の整備をおこなったものです。
工程は、前年に残った稲株の処理、水路の掘削、フリュームの設置と付属する角落し、水口・尻水口の設置、区画部分の法面を整える工事が済むと最後は田の砕土と耕うん、農道の舗装工事で仕上げとなりました。
「工事中に例年より多く雨が降って、現場に水が出ている様子だったが、よく工事をしてくれました。これで、これまで取り入れていなかったドローンの活用などの話も出てくると思う。水路、あぜ道の整備は地元農家の大きな手助けになる」と現地農家のかたから話を伺うことができました。
工事が終了した後は田植えの時季となり、整理された田やまっすぐ伸びる水路が、田植え作業の風景を生き生きと引き立てています。


工事名  : 3 下南二第102 号 ほ場整備工事 (埼玉県農林公社)
工事場所 : 富士見市大字下南畑地内
工事期間 : 2021年9月-2022年3月