本工事は、アースダム構造の堤頂部から下流への吐出し口付近までの間に擬木の階段と擬木柵を取り付けた「遊歩道」の設置工事です。
階段工130段、歩道の袖部分の土留工170m、擬木手すり柵設置工81m、そして階段踊場工20㎡を施工しました。
階段部分は30%の急勾配です。コンクリート打設は特製のシュートで打設部上方まで流し、その後すべてを人力投入としました。1回の打設で1人が何回もコンクリートを手運びです。若手社員によってコンクリートが投入される一方で豊富な経験を活かして小手をふるうベテラン社員。
現場の状況によりマンパワーを求められる場面も多くありますが、私たちは十分な対応をできるよう準備しています。
鎌北湖は農業用水の確保を目的に造られた人造湖で、当初は「山根ため池」と呼ばれていました。
山間の川をせき止めてため池にしたわけですが、美しい春の桜、秋の紅葉、それらを映し出す湖面は観光客の心をつかみました。戦後、町の観光協会は「鎌北湖」と名付けて観光の目玉としたのでした。
鎌北湖はアースダム(中心部に遮水のためのコアをつくり、土を盛って固めてつくる)です。平成25年の一斉調査、耐震調査で堤防の耐震性が基準を下回ったため、現在、耐震化対策事業が行われています。
7月過ぎ(発注者予定)まで湖底があらわになった珍しい景色を見ることができます。22年前の浚渫(湖底の泥をさらう)工事以来のことです。
工事名:2鎌第403号ため池改修工事
工事場所:毛呂山町大八木地内
工事期間:2021年2月-2021年7月