まだまだ暑い毎日の中にも、ふと爽やかな秋の空気を感じ始めています。
夏休みはどのように過ごされましたか?
今年の甲子園は「107年ぶりの優勝」に沸きましたね。毎年どの試合にもドラマがあって、いつまでも胸熱の夏が過ごせることは幸せなことだなぁとしみじみ感じます。余韻に浸るうちに、気づくと夏が終わっているんですよね。
この時期になるとどことなく切なさが漂っているのは一体なんなのでしょう。
さて、今回は一見SDGsに関係ないようでつながっている、我が家がこの夏に体験した『滝行』について書いてみようと思います。
もしかしたら体験したことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、我が家は皆初めての体験でした。
厳しい修行の中でも、一般人が体験できるものの一つで、なんだか「自分の中の穢れ」を流し落とせるのではないかという期待もあったのが始まりで、「今年は絶対行く、一人でも行く」という私に夫と息子が乗ってくれて実現しました。
出来れば都内で小学生でも参加できるものを探し、東京都桧原村にある天光寺さんにご縁をいただき行ってまいりました。
私たちが参加したのは「滝行・半日修行」です。
他にも写経や瞑想など様々な体験ができ、企業研修・社員研修も行われているそうです。小学生が2週間ほど一人で修行合宿したこともあるそうです。
当日は私たち親子の他にも30名程の参加者がいました。
まずは挨拶の作法など実際に声に出して練習をしてから「お百度参り」。
お清めをしていただき、裸足で行います。本来のお百度参りは1時間かかる方もいるそうですが、私たちのメインは『滝行』の体験なので10分ほど行った後、滝へ向かいました。途中から歩いていくのですが、苔の生えた石は滑りやすく、山道もそれなりに急で気は抜けません!時には両手をつき、バランスをとりながらついに到着。「なかなか激しい水しぶき!」 (写真は始まる前の儀式、ご指導くださったこの方はこの後、全員が終わるまでずっとこの冷たい水の中にいらっしゃるわけです!)
修行前に「なるべく逃げ出さないように」とお守りのような強いエールをいただいていたのですが、実際に自分より前の方々の姿を見て正直かなり怖気づきました!自分が希望してきたにもかかわらず!
その時、自分でも驚くほどの自分自身の「恐怖心」「逃げ出したい弱さ」をみました。わがままな子供のように「無理!帰る!」と口から出てしまいそうな程でした。思わず周りの人の様子をぐるりと見渡したのですが、今思えばそれはきっと自分と同じような人を探していたのだと思います。もしいたら一緒に逃げ出したのでしょうか…。ふと横にいる息子を見ると冷静に体験者を見ていました。その姿を見て初めて深呼吸をし、「自分は何をしにここへ来たのか」心に問いかけ、決心しました。
いざ、私たち親子の番になり山の神様、水の神様へ挨拶をし、いよいよ!というところでなんと、息子が息荒く「だめかもしれない、息が苦しい!」と寄ってくるではありませんか!
少し前に感じていた自分を見ている様で驚きつつ、どんどん息が荒くなっていく姿に何とか呼吸を落ち着かせようとしていると指導してくださっているお寺の方から「気合いだ気合い!」「過保護はダメ!」と一喝!!
そのあとはもう物凄い水圧の中、自分のことで精一杯です。
終えた後の爽快感たらもう、とっていただいた動画を観たらキラキラでした。親子ともに。
弱さを一掃していただいて、あんなに荒れていた息も激しい水圧の中できちんと整えられていく強さに変わっている。本来持っている力を生かすための「信じる心」を思い出させていただきました。まさに私の中の「迷い」という弱さは一喝により救われました。
そして、無いものばかりに目を向けて出てくる「欲のおばけ」も、「既にある多くのこと」に気づく心の目に気づかせていただきました。 「既にある」に気づくとまず欲のお化けは「感謝」へと変わっていきます。あるのに欲しがる、作り出す…があるを活かすに変わることはSDGsに繋がっていると私は思うのです。
この体験で得たものはそれぞれの心の中でとても大きく、日常に戻るとまた弱さは出てくるのですが明らかにそれまでと違うのは一歩後ろの冷静な自分がエールを送ってくれていることに気づけたことだと思います。
天光寺さんの体験修行についてはHPやYouTubeで観ることもできます。気になった方は是非体験されることをおすすめいたします。