施工事例

2021年3月-橋りょう修繕工事(落合橋防護柵補修工)

川越市と川島町の間に架かる落合橋は1968年に現在の上り線が、1977年に下り線が架設されました。施設老朽化の対策として行われる高欄の更新工事は2015年から継続して取り組まれています。治水の要衝とされて3河川(入間川、小畔川、越辺川)をまたぐ落合橋。3河川を渡るということで橋梁部も3橋からなっています。
今回の工事現場は川島町寄りの越辺川に架かる箇所です。河川としても道路(国道254号)としても要衝にあたり、車両の通行量が多いために施工時間帯を夜間とし、1車線を規制して渋滞等の影響を抑えながらの施工でした。夜間工事では作業員の消耗も大きく、安全管理、品質管理のために十分な休憩時間を確保し、当社の得意とする橋梁高欄工事に作業員一人ひとりの経験を活かして無事に終了することができました。

明治のころ、現場周辺の80軒ほどの集落は入間川、越辺川の氾濫で度々水害に見舞われ、耕地が泥水につかり、農作物は半分、多くても七分ほど実ればいいという状態だったといわれています。この村の庄屋に生まれた原次郎の尽力により3河川は国の直轄改修工事河川に指定され、入間川水系の治水は大きく進展しました。
(荒川上流河川事務所HPより)
原次郎の決意結実の背景となったのが澁澤榮一の甥にあたる大川平三郎でした。「製紙王」と呼ばれた大川平三郎の大きな支援を得て県会議員として取り組んだ治水事業は、水害に苦しむ人びとを多く貧困から救いました。
落合橋の越辺川寄り(小畔川と越辺川の間)の堤防に下りる道付近には「原次郎先生治水彰功碑」が設けられ、その功績が伝えられています。


工事名:橋りょう修繕工事(落合橋防護柵補修工その3)
施工期間:2021年3月-2021年5月