
収穫への感謝と、翌年の実りを祈願する秋のお祭りに出くわすことが多くワクワクする季節になりました。 子どもたちの学校行事も目白押しです。
新米も店頭に並び始めましたね。我が家では、入浴時間が長くなったかと思えば、入眠時には「涼」を 求めて策を練る息子の姿がなんとも忙しなく、その慌ただしさに引き込まれないよう、窓から入り込む心地よい風を浴びながら虫の音に耳を傾けて今日一日が無事に終わることにホッとする日々です。
この時期は、体調を崩す人も多くなるので、衣食住の工夫が欠かせませんね。私は、毎朝のHOTドリ ンクでまず一息癒され、秋の深まりを楽しんでいます。

日の出時刻を目安に続けてきた朝のゴミ拾い散歩は、家族の出発時間との兼ね合いで、最近は試行錯誤の毎日です。
これまで通りの時間ではまだ暗すぎて、明るくなってきた頃にはお弁当作りを始めたい。かといっ て、6時台になると人出も増えてきてしまう…。そんな中でも「もう少し静かな時間に回りたい」という気持ちがあり、毎日違うタイミングでパッと時間を作って出かけています。 これから寒さが増してくると、また自分自身のリズムも変わっていきそうですが、何かに縛られる ことなく、生活のどこかでさらりとゆるやかに続けていけたらと思っています。
散歩と言えば先日、久しぶりに行った場所をゆっくり散策していたとき目にしたのですが、『松下村塾の教育の目的』をご存知ですか?
『君臣の義クンシンノギ』『華夷の弁カイノベン』『奇傑非常キケツヒジョウの人』を育むこと。このうちの『華夷の弁』とは「日本と外国との違いを明確にすること」とありました。何か今とても大事なことの様な気がしてしばし心がザワザワとしました。そして、吉田松陰の遺言である『留魂録』の現代語訳を調べました。 すべて平等であり、境界線も解けていくというような世界線がある一方で、受け入れることと守り 抜くものの見極めに鈍感であってはならないこと。また、曖昧であってはいけない物もある。時代の変化とともに柔軟にその波に乗るとよいことと、その中で大切に守り続けていきたいものとあり、改めて大事なことを受け取った気がしました。 「身はたとひ武蔵の野辺に朽ちぬとも留め置かし大和魂」

さて、今回は一冊の本をご紹介します。
『地球/母なる星―宇宙飛行士が見た 地球の荘厳と宇宙の神秘』 ケヴィン・W・ケリー企画・編集(1988年 小学館)
最近、身の回りの整理をしています。自分がこの世を去るとき、できるだけ多くのものを遺さずに済む ように――そんなことを考えるようになり、物を増やさないことを心がけながら、日々不要なものを手 放す作業を続けています。 先日、本棚に着手しました。 その中で、どうしても「また時折触れたい」と思う気持ちが強く、本棚に戻した一冊がこの本です。 世界19か国の宇宙飛行士たちが帰還後に語ったメッセージと、宇宙から撮影された美しい地球の写真で 構成されたドキュメント写真集。 ここに残された数々の言葉の中から、今、特に私の心に響いたメッセージをご紹介したいと思います。
「宇宙から地球を見たものにとって、またこれから見る何百、何千という人々にとって、その体験はものの見方を根底から 変えてしまうものだ。この世界で私たちの分かち合うものは、分け隔てるものよりはるかに大きな価値がある。」
ドナルド・ウィリアムズ アメリカ
「宇宙に行くと、こう考える。ここにこそ宇宙がある。宇宙では、文明をもつ人間が、古代からのさまざまな圧力から解き放 たれる。そして、自由に学び成長する機会を与えられる。幼児の心のように、宇宙はいまだ、恐れや憎しみや貪欲や偏見で、 汚されていない。」
ジョン・グレン・ジュニア アメリカ
「うれしかったのは、宇宙には調和があり、目的があり、創造の力があると感じたときだ。悲しかったのは、人間がそれを知り ながら、それに反する行為をしているのに気づいたときだ。」
エドガー・ミッチェル アメリカ
「飛び立つ前から、地球がどんなに小さく壊れやすいものであるか、私にはわかっていた。しかし、宇宙から地球を見て、そ のたとえようもない美しさともろさをこの目で見たとき、地球を未来の世代のためにいつくしみ守ることこそ、人類のもっと も緊急な課題であると私ははじめて痛感した。」
ジクムント・イエーン 東ドイツ