コラム

hummingbird No.37 エシカル消費

今年は例年にも増して暑さが厳しく、春が過ぎそろそろ梅雨か思いきや夏至を迎えるとすぐに真夏のような日が続いています。日差しの強さに、外での作業も一層気を付けなければならない時期になりました。
こんな時こそ、昔からの知恵には役立つものが沢山ありますね。『梅はその日の難逃れ』という言葉がありますが、一年中梅にお世話になる我が家でも、この時期になると「梅干し」や「梅シロップ」に助けられています。
梅には体に潤いを与えたり、肺の働きを高めて咳や痰を止める作用があると言われていますが、暑い季節には梅干しの『疲労回復』『食中毒予防』の効果を活かして、元気に過ごしたいですね。

もうすぐ夏休みシーズン。皆さんは予定を立てましたか?海のレジャーが楽しみな季節です。
今年の海の日は7月21日。(20日は参院選ですね!)
1995年に「海の恩恵に感謝し、海洋国家日本の繁栄を願う日」として祝日に制定されました。
当初は7月20日でしたが、2003年の祝日法改正により現在の形になりました。祝日を月曜日に移動する「ハッピーマンデー制度」によって、連休を取りやすくなったのは嬉しいです、まさにハッピー。
『海洋国家・日本』という言葉からは、四方を海に囲まれ、多くの恵みを受けて発展してきたこの国の素晴らしさを改めて感じます。海の大切さを再認識し、環境保護や持続可能な漁業について考える機会としても重要な日です。

SDGs17の目標のうち、14が『海の豊かさを守ろう』。これまでのコラムでも海洋ごみや汚染について触れてきましたが、海に関する問題は他にも「海面上昇」「酸性化」「海洋資源の急速な減少」などがあり、これらはとても深刻な影響を及ぼしています。特に、海洋資源が急速に減少している原因のひとつに、「魚の乱獲による海洋生態系への影響」が指摘されています。
最近利用するようになった近所のスーパーの海鮮コーナーで”MELマーク”というラベルをよく見かけるので、気になって調べてみました。今回はその取り組みについて紹介していきます。

MEL(マリン・エコラベル・ジャパン)とは、日本の水産エコラベル認証制度です。
この制度では、
① 漁業や養殖業の事業者が、水産資源の持続性と環境への配慮を認められ、第三者による審査を受けて認証される。
② 流通・加工の事業者も認証を取得し、その過程を経てMELのロゴマークが付与された水産物が消費者に届けられる。
という仕組みになっています。
そもそもエコラベルとは?原料の調達から廃棄までの全過程で環境に配慮されていることを示す認証マークで、持続可能な地球環境のために生産者や消費者の行動変容を促すことを目的としています。
水産エコラベルは世界中に存在しますが、日本ではMEL認証のほか、MSC認証・ASC認証の3種類が主に活用されています。

世界には少なくとも140の水産エコラベルが存在しており、こうした乱立は利用者や消費者の混乱を招き、不経済の原因にもなります。貼ってあれば良いわけではなく、その中でも消費者が選択する際の責任も重要です。
MELは漁業・養殖・流通・加工の認証が揃い、世界的にも認められています。そのため、認証を受けた魚の種類も豊富です。
最近よく聞く「エシカル消費」という言葉があります。これは、消費者が社会的課題の解決を意識しながら買い物をし、そうした課題に取り組む事業者を応援する消費活動のことを指します。
例えば、日々の買い物の中で月に一度だけでも、こうしたことを意識して選ぶ。そんな小さな一歩が、豊かな自然を守ることにつながります。

最近は、早朝にゴミ拾い散歩をするようにしています。朝日を浴びると元気が湧いてきて、おまけに静かな朝は、自然の音だけが耳に届き、とても癒されます。(ここは住宅街で、自然の方が少ないので、音は私にとって重要ポイントです。)
落ちているアイスの袋や棒を見ると夏を感じ、蟻が集まる前に回収できるとホッとします。たくさんの蟻が集まっていると、彼らの楽しみを奪うようで、少し申し訳ない気持ちになるので。
朝顔やキュウリ、ゴーヤなどのグリーンカーテンを育てているお宅もよく見かけます。目から涼を感じるこのような工夫は歩く人の癒しになることも。
屋内での作業が多い日は、涼しい時間に外で体を動かすことを、外作業が多い日は、冷えすぎていない水分や適度な塩分をこまめに摂りながら。暑いとついつい手がのびがちな“冷たいもの”の摂り過ぎは夏バテの原因にもなるので、くれぐれも気を付けてくださいね。そしてシャワーで済ませがちな時期こそ、時々湯舟に浸かることもリラックス・リフレッシュに効果的です。(ぬるめのお湯に10分~15分が、体に負担をかけずにじんわりデトックス)お湯に浸かる文化も改めて水資源が豊かな恵まれた環境にあることに気づけますね。流れていく時間の中で自分時間を楽しむことで今年の猛暑も乗り越えましょう。