吉田幹線1号線は旧吉田町下吉田(現秩父市下吉田)から旧秩父市方面への道路で、本工区内から小鹿野町長留方面への道路にも接続しています。工事名のとおり作業の中心は舗装工事ですが、その中で弊社が得意とする区画線施工を取り上げました。比較的単純な外側線、リード線、消火栓表示、防火水槽表示が中心の施工です。作業工区は郊外ののどかな環境にあり、時おり地元の方が作業の様子を見に来ては挨拶を交わすという現場になりました。
現場の脇道には「八人峠ヲ経テ秩父町方面」という石標があり、かつて現在の秩父市街地へ通じていた峠を利用した人々の往来があったことがわかります。「八人峠」は8人の山賊が人々を苦しめたという由来があり「ある日この峠を行く僧をとらえようとしたが、逆に僧の呪文に苦しめられて改心し弟子入りを願った。山賊は僧に言われるまま峠下の『菊水の泉』で身を清め、僧が与えた木彫りの観音像を本尊として菊水寺を建てた」と伝えられています。菊水寺は武田信玄の秩父侵攻で焼かれて再建されていませんが、現在は本尊をまつる「長福寺」が「札所33番菊水寺」として巡礼者を迎えています。
工事名吉田幹線1号線道路舗装工事
秩父市下吉田地内
工期2020年7月-2021年3月
発注秩父市