
紫陽花の似合う空模様になってきました。この時期は「湿気」が体に影響を与えやすく、体内の水分代謝が乱れやすい、むくみや消化不良、だるさを感じることが増えると言われています。心当たりある方もいらっしゃるのでは?
今年もドクダミが沢山育ったので一部をお茶としていただいています。ドクダミ茶は利尿作用があるのでむくみを感じるときに意識して取ります。干してカラカラになったものを更に鉄のフライパンで炒るひと手間を加えるとだいぶ飲みやすくなります。
最近は、もう蚊が飛んでいますよね?何かで読んで試してみたかった「ヨモギの葉を焚く」、これもやってみました。私には香ばしくとても好きな香りですが(お灸の香)、シネオールという成分が虫を寄せ付けない働きを持っているそうです。雑草といわれる植物たちの素晴らしい力が溢れる時期です。

先日子どもが学校から持ち帰ったパンフレットの中にPOPで目を引くものがありました。
自治体教育委員会のものですが、なかなか楽しげで「なになに?」と手に取りました。
「子どもの権利を守る約束と作戦ができたよ!」とあります。
その前にまず、『子どもの権利条約』(児童の権利に関する条約)をご存じでしょうか?
これは1989年に国連総会で採択された、”すべての子供が持つ基本的人権を保障するための国際条約”です。全世界で共通の『4つの一般原則』として
1.差別の禁止 2.生命・生存・発達の権利 3.子どもの意見の尊重 4.子どもの最善の利益
があります。具体的には『すべての子どもは、性別・国籍・障がいの有無などに関係なく、平等に権利を保障される』『子供が健康に成長できるよう、医療・教育・生活の支援を受ける権利』『子どもは自分に関係することについて意見を表明でき、大人はその意見を考慮する』『すべての決定は、子どもの幸福を最優先に考えて行われる』ということです。
日本に於いても、子どもの権利を守るために『こども基本法』が2023年に施工されました。ごく最近ですね。また、『子ども家庭庁』が設立され、子どもの福祉や権利を守るための取り組みが強化されています。定期的に国連子どもの権利委員会に報告を行い、実現状況について審査を受けているそうです。依然として貧困・虐待・不登校などの問題が課題であり、更なる改善が求められています。
各自治体でもさまざまな取り組みが行われています。
私の住む地域では2001年に『子ども条例』を制定し,今年4月『子どもの権利条例』として改正、子どもの権利をより明確に定義し、地域社会全体で子どもを支える仕組みを強化しています。今回小学校で配布されたパンフレットは”子ども版パンフレット編集会議にて、子ども・若者の皆さんと一緒に内容を考えたりイラストを描いたりして作りました”とありました。

取り組みの一つに、子供が直接相談できる窓口『ホッと子どもサポート』という支援機関があります。活動報告によると、令和5年度の新規相談件数は300件(継続は66件)。直接本人による、はがき、電話、メールでの相談があり、内容は『対人関係の悩み』『いじめ』『家庭・家族の悩み』の順で多く様々。月別推移をみると、パンフレットなどの配布後に相談が増える傾向にあります。
こういった場の存在を知るきっかけがあると、一人で抱え込んでいるところから一歩踏み出す背中を押してもらえるのかもしれませんね。
子どもの権利条約とSDGsの目標との関連をみてみると、4つの目標と深く関わっているようです。
・目標1「貧困をなくそう」:すべての子どもが適切な生活水準を確保できるようにすることは、子どもの権利条約の「生活水準の確保」に関連します。
・目標3「すべての人に健康と福祉を」:子どもが健康的に成長できる環境を整えることは、子どもの権利条約の「健康・医療への権利」と一致します。
・目標4「質の高い教育をみんなに」:すべての子どもが公平に教育を受ける権利を持つことは、子どもの権利条約の「教育を受ける権利」と関連します。
・目標16「平和と公正をすべての人に」:子どもが暴力や搾取から守られることは、子どもの権利条約の「暴力からの保護」に関係しています。
SDGsの「誰一人取り残さない」という理念は、子どもの権利条約の「すべての子どもが平等に権利を持つ」という考え方と一致しており、世界中の子どもたちの権利を守るために重要な役割を果たしています。

2023年、日本で設置された子ども家庭庁では『こどもまんなか社会』がキャッチフレーズです。
どういった社会のことだと思いますか?
これまでの「あなたのことを思って」「いうことを聞いていれば大丈夫」といった枕詞のもと、子供の意見を聴かないまま大人が勝手に子供のことを決めていく社会、子どもを「健全育成」や「保護」の対象としかみない大人中心の社会から、子どもを権利の主体と捉える、そういった社会への変換が求められています。「あなたのことを思って」…ドキッとします。我が家では「ママと私は違うから」と主張されますが、確かに大人の価値観を押し付けているケースはとても多いのではないでしょうか?
ガチガチに捕らわれた考え方を、子どもたちが柔軟に変化させてくれていることも多々あります。
そんな尊い子どもたちが平等にイキイキと成長できる社会を実現させていきたいものです。