施工事例

2024年6月-転落防止柵撤去および新設工事

主要地方道の歩道が施工現場です。既設の防護柵を撤去し、新設する工事でした。
施工中、近隣の方から柵の塗装色について訊かれました。この現場では、「基本3色」を基準色とされている、ダークブラウン、グレーベージュ、ダークグレーの中から、グレーベージュのものが設置されています。
選定のポイントは「周辺環境の中で防護柵が必要以上に目立たない色」とされています。また「防護柵は、構造的・機能的に必要最低限の部材で構成されたシンプルな形状であること」とするために、かつて多く設置された地域の特産物を表現したレリーフや絵をはじめとした付加的な装飾を避けることが基本とされています(平成29年10月「景観に配慮した道路付属物等ガイドライン」より)。
施工は、撤去、削孔、支柱建込、パネル取付の順で行われました。既設柵設置当時と現在の設置基準の違いから当初計画工程の一部変更もありましたが、田植えが進むのどかな田園風景にマッチした景観となりました。

東秩父村が発行する「観光案内帳」に記されるとおり、ここは県内唯一の村です。野山の自然に恵まれた環境を求めて、特に新緑や紅葉シーズンにはハイキングファンが多く訪れて二本木峠、登谷山をはじめとしたいくつかのコースでハイキングを楽しんでいます。
また、ユネスコ無形文化遺産に登録された「細川紙」の産地であることから「道の駅・ひがしちちぶ」では、はがき、便箋、折り紙などの和紙の素材を活かした土産もの、山菜、たけのこ、しいたけ、旬の地元野菜の販売だけでなく、そば打ち道場ではそば・うどんづくりの体験もできます。もちろん手漉き和紙体験も毎週日曜日に開催されていて、予約不要(先着順)で体験できます(令和6年6月現在)。
取材中、水槽で和紙の材料の楮(こうぞ)の漂白作業をされているスタッフの方からお話を伺うことができました。「師匠からの教えを基に自分なりの工夫を重ねています。納め先からの要望や評価は良い和紙づくりのための大きなヒント。工夫と丁寧さで技術を上げていきたいと思っています」と、少し恥ずかしそうに語りながら作業する姿が印象的でした。


工事名:転落防止柵撤去および新設工事
場所:秩父郡東秩父安戸地内