本工事、当初はインターロッキングブロックの舗装を切断して点字ブロックを設置する設計でしたが、現場の条件を調査し、本工事ではMMA樹脂式貼付けタイプで施工されました。
点字ブロックにはいくつかの種類があり、白線や外側線を引くような溶融式(熱可塑性樹脂)、舗装新設時や舗装を切削して埋め込むタイプ(コンクリート材料が主流)、そしてMMA樹脂式を含むいくつかの貼付けタイプです。
MMA樹脂式には突起部の高さと形状を規格どおりにできること、下地舗装と強固に接着して剥離しにくいなどの長所もありますが、マスキングをはじめとした貼付け前後の工程が多くなります。そして、硬化時間が気温に左右されることもあって熟練工が必要とされます。
秩父の冬、深夜という条件の中で淡々と、しかし念入りな作業が行われました。
秩父市宮側町は市街地の中心部に位置し、現場から一本の路地を隔てて秩父神社があります。かつての絹取引の賑わいから、現在では観光目的に訪れた人々で大変な賑わいをみせています。秩父はTVのCM等で紹介される機会が多く、当地も例外ではなく人や車の行き来が多い場所です。
界隈を楽しむ観光客や日常生活でこの道路を通行する人びとのほかに、この点字ブロックによって歩きやすい歩道として新しい感覚で利用される方々が多くいます。
あまり知られていない話ですが、点字ブロックは岡山県の三宅精一氏によって発明され、昭和42年3月に初めて敷設されたと言われています。日本発祥ということですが、安全交通試験センターによれば世界150カ国以上で採用されているとのことです(sankei.com 2022/3/13 より)。
工事名 : 道路修繕工事(点字ブロック設置)(宮側町工区)
工事場所 : 一般国道299号 秩父市宮側町地内外