施工事例

2022年3月 - 橋りょう修繕工事(小仙波橋高欄更新)

川越市は「小江戸」として知られ、神社仏閣や史跡が多くあり、多くの観光客で賑わいをみせています。
喜多院には徳川家光公誕生の間(客殿=国指定重要文化財)が、その南側に隣接して仙波東照宮があって徳川家との所縁を感じさせます。家康公はしばしば川越での鷹狩りを楽しんでいましたが、気分転換の遊芸にとどめず、身体を鍛える一法とみなしていたようです。
その家康公は豊臣秀吉から関東への国替えを命じられた時に地理地形に刮眼し、江戸が都市へと発展する大きな可能性を見出して治水や埋立ての普請に着手しました。低湿地帯が広がる江戸は利根川の東遷などによって農作地に変えられ、水運の機能も整えられました。
家康公が没した後、日光山への移葬途中に喜多院で法要が営まれたことで、三大東照宮と呼ばれる仙波東照宮が誕生しました。喜多院、仙波東照宮は本工事現場から直線距離で1kmほどの位置にあります。

高度経済成長期の時代に建造された構造物は経年の内に劣化が進んで手当を必要とするものが多く、更新工事が大変多くなりました。今後も一定のサイクル化の形で生活の安全を守る施設が維持されていくことになりそうです。
防護柵、とりわけ鋼製高欄の更新工事は弊社がこれまで多く手掛け、得意としています。
本工事は既設防護柵の撤去から始まり、地覆の削孔から支柱用アンカーボルト設置、支柱の設置、ビームの取付け、通りの調整、既設支柱跡の処理の大きな流れで行われました。夜間の更新工事のために、一日ごとに工事を終了した箇所が新しい防護柵に変わります。一定延長区間の工事を一晩に何回か繰り返して行いますが、作業者それぞれの異なる作業の連携によって効率を上げています。熟練し、多くの経験を持ち、息を合わせた作業が必要になり、日々の作業の中で培われたチームワークが活きています。


工事名  : 橋りょう修繕(小仙波橋高欄更新)工事
工事場所 : 川越市小仙波地内
工事期間 : 2021年8月-2022年3月